休眠担保権抹消登記に関する特例
休眠担保権抹消登記
古い(明治・大正や昭和初期)抵当権がついたままの登記簿を時々見かけます。
以前は、どうしても抹消登記の必要が特にある時だけ、除権判決や通常の判決を得て登記権利者単独での抹消登記をしていました。
ところが、不動産登記法の改正により一定の条件さえ整えば、
簡易の方法で抹消登記することが可能となりました。
条件とは・・・・・・・・・・
- 抹消すべき登記が、 担保権であること
- 登記義務者の行方が不明であること
- 債権の弁済期から20年を経過したこと
- 債権及び利息・ 損害金の全額を供託したこと
追記に条件についての具体的説明を掲載しました。
1、抹消すべき登記が、担保権であること
本特例の適用対象は「抵当権・質権・先取特権」等の担保権登記のみです。また、根抵当権の場合には元本が確定した後に、
対象担保権となります。
したがって、地上権や賃借権等の用益権や、債権額のない「譲渡担保・仮登記担保の登記」は本特例には含まれません。
2、登記義務者の行方が不明であること
登記義務者の行方不明の為、共同登記申請が出来ないので、 やむを得ず単独での抹消登記を認めるという、法理論構成です。
- 自然人の場合は、現在の所在や死亡がわからない場合
- 死亡はわかっているが、相続人全員やその一部の行方が不明
- 法人の場合には法人登記簿や閉鎖登記簿もない状態で、公簿上確認ができず、且、 銀行その他の取引先等の調査でも判明しないときには該当する
3、債権の弁済期から20年を経過したこと
- 登記簿に弁済期の記載がある場合はその日付を弁済期とします
- 昭和39年改正以前の担保権で、登記簿に弁済期の記載がない場合は、「その債権の成立の日」を、それも無い時には「設定登記日」 弁済期とします。ただし、昭和39年以降に転写登記されている場合には、その閉鎖登記簿も確認する必要があります。
- 昭和39年改正後については、弁済期は登記事項でないので、申請人の提供資料により判断することとなります。
4、債権及び利息・損害金の全額を供託したこと
- 利息 債権成立の日から弁済期までの期間 (弁済期の定めなき場合には債権成立の1日分)
- 損害金 弁済期から供託日までの期間について支払う。
- 利率 登記簿に記載あればその利率。 利息のみ記載ある場合には損害金も同率とする。
- 法定利率 登記簿に記載なき場合は利息・損害金とも年6%の法定利率による。
- 金銭以外の物 利息等の定めが金銭以外の物(米、穀物の)の給付の場合には、 法定利率による